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【英国産】TRILOGY AUDIOヘッドホンアンプ上陸。試聴して、テスターが思い出したアンプは・・・

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2月にはフジヤエービックPart3店頭に、新しい据置ヘッドホンアンプがやってきます。正規導入は国内初となる英国のメーカー、その名は

TRILOGY AUDIO (トリロジーオーディオ)

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英国BBCのエンジニアであったNic Poulson氏が1991年に創業したメーカー。Nic氏は特に電源コンディショニング分野に注目し、日本でもオーディオ用電源装置のメーカーとして知られているISOTEKの設立者でもあります。プリメイン、セパレート、フォノなどのアンプの他に、2機種のアナログヘッドホンアンプをラインアップしていますが、その2機種を先行して試聴させて頂いたので、そのレビューを公開致します。それがこちら

TRILOGY 931 (予価151,200円)

カスタム仕様トロイダルトランス採用の電源回路を内蔵しながら、W140xH50xD237(mm)という比較的小型のヘッドホンアンプ。後述する上級機933のパフォーマンスを可能な限り残しながらコンパクトにしたモデルです。2015年に本国発売開始、オーディオ回路は全段シングルエンドA級動作。

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正面に向かって左側は、そのシングルエンドA級動作の熱を逃がすためヒートシンクとなっています。連続使用していると結構熱を持ち始めますが、熱いと思うような温度にまでは至りません。消費電力は16Wなので、A級動作アンプと言ってもヘッドホンアンプならたかが知れていますね。TRILOGY_931_06

背面はシンプル、2系統のRCAタイプライン入力があるのみ。ヘッドホン端子の出力インピーダンスは10Ω、300Ωのヘッドホンを接続しても200mW+200mWの出力を確保。ボリュームのカバーレンジも広く、高出力のIEMなどをつないでボリュームを絞ってもギャングエラーなどは起きず、どのヘッドホン・イヤホンでも適正な音量でのリスニングが可能です。

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今回は何となくこれが合いそうかも、ということでfinal SONOROUS IIIを使って試聴してみました。ソースはAK380 Copper、音源はFLACでリッピングした “Jeff Porcaro Session Works I & II”の曲を。

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AK380 Copperへのダイレクト接続と931アンプを通したものを切り替えて同一曲を試聴しました。アナログのステレオミニ-RCAピンケーブルも、それなりのグレードのものを使用。

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シャープでソリッドなAK380ダイレクトの音から、931アンプを通すと音の下半身というか中低域がずっしり重みを持って艶の出た感じになり、ちょっとアナログライクな分厚いサウンドになるのが分かります。A級アンプの典型的な音傾向・・・とでも言えますか。ジェフ・ポーカロのスネアの音もアタックよりサステインが良く響く感じになり、いわゆる「ゴースト・ノート」なども聴き取りやすくなってきます。大きさ的にも写真の通りジャストサイズなシステムになります。

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ただ、これは試聴機固有の問題かもしれませんが、あるレベルからボリュームを上げると、無音時のバズノイズがかなり聴こえるようになります、具体的にはボリューム12時前から。なので今回はAK側のボリュームを上げて、アンプのボリュームが11時程度のポジションになるようセットして試聴しています。前述の通りボリュームユニットも優秀なので、バズノイズの件を別にしてもある程度のレベルで入力を入れてあげるのが良い感じですね。

英国製、A級動作、小型軽量、シンプル操作、本体ヒートシンク、艶のある音・・・というと、古くからのオーディオマニアはある機種を思い出してしまいます、

それは英国生まれの伝説のアンプ MUSICAL FIDELITY A1″。1980年代末に日本にも導入され、20万円もしない小型プリメインアンプながら、目の覚めるような音質と、もう一つは本体天板がヒートシンクとなっていて連続使用すると直接触れないほど発熱するという特性。1991年に創業したNic氏も、恐らくこのアンプの音は聴いていたことでしょう。
または “NAIM AUDIO NAIT2や”QUAD”など、英国製の小型アンプに通ずるものがあるでしょうか、どれも小さくても音が良くスピーカーをしっかりと鳴らす、今も名機と呼ばれるアンプです。最近では“Mojo”でおなじみのCHORDも英国のメーカーですね。
が、このヘッドホンアンプに関していうと作りや音はさすがに21世紀のアンプですね。もちろん触れないほど本体が熱くなって素子の劣化が早い、などという事もないでしょう。(知っている人は知っている話です・・・)

 

TRILOGY 933 (予価410,400円)

931の2倍以上するお値段の、TRILOGYのフラッグシップヘッドホンアンプ。本体はスイッチもボリュームもないのですが、本体から直出しされている4pinキャノンケーブル。おー!バランス接続対応?と思われそうですが

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これはTRILOGY製品用外部電源コンディショニングユニット “PSU”へ接続するための直出しDC電源ケーブルなのです、つまりこの933は電源別筐体としていて、ISOTEKやTRILOGY AUDIOの基本コンセプトを忠実に取り入れているモデルと言えるでしょう。本体1.8kgに対してPSUユニットが132Wx57Hx225D(mm)という大きさなのに2.85kgもあります。早速PSUに接続してみます、正面と背面はこんな感じ。933本体寸法は150Wx38Hx235D(mm)となっており、色も含めて「日本なら幅くらいは合わせるよな・・・」とも思いますが、そこは現実主義といいますか、ベストを尽くしてできた2つを組み合わせた、という感じです。

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これだけでどうやって操作するの?と思った方、正解です。答えは、専用リモコンで入力切替、ボリュームなどをコントロールしています、つまり、操作部分はフルデジタル化してボリュームノブなどを廃止しちゃいました。これも1980年代に同様の操作方法を採用していたQUAD 66Pre を想起させます。音量レベルはヘッドホン端子の横にリモコン操作で光る円弧状のLEDが埋め込まれており、そこで知ることが出来ます。この写真ではボリュームはかなり上がった状態になっており、この状態でも残留ノイズが少ないのは電源別筐体化のもたらすメリットでしょうね。ただし欠点としては、ボリューム操作時に音楽にリモコンの操作音(リレー使っているのかな?)が混じってしまう事。これは日本ユーザーからもフィードバックしてもらい、改良してほしい点ですね。こちらの内部インピーダンスは931よりさらに低い3Ω、300Ωの負荷でも250mW+250mWの出力を確保します。

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933のサウンドは931をはるかに超える、さらに筋肉質で力感あふれる中低域を含め、ヘッドホンを鳴らしきるタイプのアンプとなります。さすが別筐体の専用電源、といったところ。こちらでは残留ノイズはボリュームを上げてもほとんど感じられません(931試聴機はコンディション不良なのでは?と思った理由です)。

 

TRILOGYの2製品は、ご予約受付を開始。2月に入ってからフジヤエービックPart3店舗にて実聴できるようデモ機配備予定です。もうしばらくお待ちください!

TRILOGY 931 フジヤ価格151,200円

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TRILOGY 933 フジヤ価格410,400円

(専用電源ユニットPSU、リモコン附属 写真のヘッドホンは別売です)

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