【特別企画】”DEEP INSIDE Vol.1″ STAX本社にお邪魔して色々見て聞いてきた。新製品情報も!?【長文お許しを】

【特別企画】”DEEP INSIDE Vol.1″ STAX本社にお邪魔して色々見て聞いてきた。新製品情報も!?【長文お許しを】

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突然ですが、不定期時々連載シリーズ、スタートします!その名も

<DEEP INSIDE>

フジヤエービックで販売している製品についてもっと勉強し、より深く知って頂く為の

関係先取材企画になります。NGスレスレの秘話なども時々公開できるかも??

記念すべき第1回は、日本を代表すると言って過言ではないこのオーディオメーカー

有限会社スタックス

【特別企画】”DEEP INSIDE Vol.1″ STAX本社にお邪魔して色々見て聞いてきた。新製品情報も!?【長文お許しを】

え?他社でもやってる?知ってます!スタックス様からのお誘いで取材行ってきましたが

まぁ最後まで読んでみて下さい(特にスタックスユーザーやファンの方)!まずは恒例の?

自社内にあるファクトリーの見学。ここで間違った情報が一部に流れているようなので

改めて確認しておきますが、今もスタックス製品についてはほぼ全部を

富士見市の本社内で製造・組立・検査・出荷

しているという事実。まごうことなきMADE IN JAPANモデルなのです。

本社内に設置されているクリーンルーム設計のファクトリー内には、白衣とキャップ着用が

必須となっており、しかも予備室でエアーシャワーを20秒全身に受けないと入室できません。

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クリーンルーム内は恒温・恒湿度(これ重要)、湿度は38-39%に保たれているとの事。

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この日、クリーンルームの中には5名のクラフツマンたちが作業に当たっていました。

この方は全くの素人さんから始めて、現在このお仕事に就いて5年経つそう。でもそれは

「スタックスのヘッドホンが好きだったのでこの仕事に応募した」のだそうです、さすがですね!

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みなさんそれぞれ(クリーンルームの中の)クリーンハウスの前に座り、別の仕事を行っています。

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こんな厳重なダストレス環境で仕事をする理由。コンデンサーイヤスピーカーの最大の敵は

「ホコリ」。1-2ミクロンという薄さの振動膜や内部回路にごく細かなホコリが入るだけで、

本来の振動、つまり音質が損なわれてしまいます。そのチェックたるやすさまじいもので、

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人の目の「目視」による厳しいチェックで、微小なダストまで排除していきます。

 

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この大きな円型の膜は、SR-009の振動板の保護膜。下の画像の小さいのはSRS-002のもの。

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「生産台数と投資コストと歩留まり向上を天秤にかけると、人間に作業してもらうのが現状では

ベストでしょうね」とおっしゃっていた、工場長さん(顔出しは勘弁!ということで)でした。

ということで、スタックス製品はほぼ全品がクラフツマンたちによるハンドメイドなのです。

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こちらが完成品。というのは左手前のみで、右奥は周囲の金属研磨が済んでいない状態です。

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完成品のクローズアップ。

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そしてこちらがアッセンブリされた、SR-009の心臓部である振動板部分。製品と比較しましょう

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出来上がってきた振動板ユニットは、まだ組立には回しません。基本的な特性チェックをしますが

なんとその測定器はMADE BY STAX、つまり自作!既に30年以上使用されている機械だそう

ですが、内部があまりに複雑すぎて新しく作り直すのが非常に困難、という今も現役バリバリの

ものだそうです。他にも、ルーム内の工作機械や測定器には、明らかに手製のものが多数。

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測定で基本特性が許容範囲内に入ったユニットは、まずこの時点でエージングにかけられます。

これは角型ハウジングモデル用の、いわゆる小判型振動板ユニットのエージングマシン。

写真画像の左側から通電されているのが判ります。このエージング期間は、約2週間。

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このエージングの後にようやく組立となりますが、完成したら今度は外の倉庫でエージング。

これはアンプ部についても同様のエージングを行っているとの事。全てが徹底しています。

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これだけのエージングを経てさらに聴感チェック(L/Rのバランスや音の出かた等)や外観チェック、

SR-009の場合では、全部で約2か月(!)の工程をかけ、ようやく出荷OK品となるのだとか。

出荷を待つ製品たちには、そんなドラマがあったのですね。

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同じ倉庫の別の棚には、ストックパーツが分別されています。スタックスといえば相当昔のモデル

でも修理可能なのは有名ですが、この「SR-シグマ、SR-3,SR-5」の文字には驚かされますね。

※SR-3(1968年発売)、SR-5(1975年発売)、SR-Σ(1977年発売)

※ただしストックは減っていく一方で古いモデルのものは既に僅少とのこと、ご注意下さい。

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さて、工場見学を終え、今度は社内の視聴室で製品を試聴するのですが、なんとそこには歴代の

スタックスの名モデルイヤースピーカーが展示されています(ほとんどが今も鳴らせます!)

ので、その写真を交えながらスタックスの方にお話を伺ったものをまとめてみます。

お答え頂くのは、ヘッドフォン祭でもポタ研でも、スタックスブースでいつも柔和な笑顔でお客様を

お迎えしている、ある意味スタックスの「顔」ともいえる超ベテランの佐々木様と、

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今年入社したばかりでやる気満々!のイケメン若手社員の清水様です。

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Q: いきなりこのような質問で申し訳ありません。 先年、御社が中国企業の資本傘下に入ると

報道があってから、お客様からも色々な声を頂いています。中には根拠のない噂に過ぎない

ものもありますが、「スタックスはクオリティが落ちる」「そのうち海外生産に切り替えるのでは」

「旧モデル使ってたほうが安心」「マネーゲームに巻き込まれそう」などなど・・・

A: 私どももお客様よりそのようなご心配の声を頂いておりますが、今もスタックス製品のほぼ

全てが、ご覧頂いた通りこの富士見市の本社内で製造・組立・管理・出荷されています。

修理品などについても全品、本社で熟練のサービスマンが担当しています。

実はその中国企業のオーナーは元々スタックスファンでして、今後もより良いスタックス製品を

生み出してほしいと言われており、年に数度はこの本社にも来て色々と話をします。

また当社製品は世界各国で販売されていて評価を頂いていますが、その好評の一つの要素が

MADE IN JAPANを守っている事です。とくに日本以外のアジア地域ではこのバリューは

とても大きく、この点は今後も守っていくことになっていますので、どうぞご安心ください。

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スタックス本社試聴室に並ぶ現行モデル。

Q:  最近海外などで静電型のヘッドホン/ヘッドホンアンプを発売するメーカーが

増加しており、しかもそれらがことごとく、御社で言うところのPro5ピン端子を採用して

いますが、その点についてはどうお考えでしょうか?

A: 私どもではトランスデューサー(変換器)の方式としてエレクトリックコンデンサー型の

音質面での優位性をずっと追求していますが、海外にも同じ考えを持つ方は多いようで

そういう意味では一種の同士?とでもいいましょうか、ライバルではありますが静電型の

良さをより多くの方に知って頂けるという点ではありがたいですね。

互換性ですか? それは他社様の製品について当社が言及は出来ませんので・・・

私どもからは何も言えません(笑)

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STAX SR-1 (1960)
STAX’s first earspeaker

Q;:SR-Λシリーズから 現在のLシリーズまで綿々と続いている、スタックスの特徴でもある

ハウジング形状ですが、モデルチェンジとか新素材を使うような予定はないでしょうか?

A: 一番の障壁は投資コストですが(笑)ずっと使っているのでお値段を抑えられるという

効果もあり、また当社のアイコンのようにもなっているフォルムですので、まだ当面は

このままでいくと思います。ただ、色とか加飾程度は限定とかでやるかもしれません。

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STAX SR-Λ Porfessional (1986)

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STAX SR-Λ Porfessional (1986)

Q: ヘッドフォン祭やポタ研でもお分かりの通り、ポータブルオーディオはブームと

なっています。S社からもコンデンサー型イヤホンシステムが発売になっており

御社が新製品を出せば恐らくヒット間違いなしと思っているのですが、ぶっちゃけ

SRS-002に代わるか、または上位ポータブル系の新製品発売のご予定は?

A: 残念ながら近々発表できそうなものはありません(笑)ただしニーズは良く

承知しておりまして、開発自体はいろいろとやっていますが、すぐ出来るような

ものではないので、気長にお待ちください、としか今は申し上げられないです。

ただし、再来年はスタックスの元となった会社の創立から80周年となります、

その時には何とか素晴らしい!と言って頂けるような製品を出したいですね。

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STAX SR-Ω (1993)

Q: 現在の御社の状況はいかがでしょうか。

A: おかげ様で何とかうまくやっているかと思います。ヘッドフォン祭のポスターに

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Tokyo Headphone Festival 2010 Autumn Poster

使って頂いたりして、発売直後から高額品にもかかわらず大変なご好評を頂いた

SR-009が売れた頃よりはさすがに落ち着いていますが。海外でも各国で

ご好評を頂いており、ヨーロッパなどでは好調です。実は、スタックス製品が

日本の次に売れている国は、ドイツなのです。

先日も「キプロス」にあるオーディオディーラー様からキプロス国内での

販売契約を結びたい、というご連絡を頂きました。

この現本社も、昨年長年構えていた三芳町から引っ越し、工場や倉庫なども

新しく広くなりました。申しあげたとおり、中国資本となっていますが、

その実は「割と勝手に日本でやっている」感じで上手く行ってますかね(笑)。

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STAX SR-009 (2010) / SR-007A (2007)

Q: 少し前に惜しくも生産完了となった、御社唯一の密閉型モニターモデル

「4070」ですが、高人気で中古市場などでは高値で取引されています。

例えば要望が高まれば、再生産などは考えられていませんか?

A: 4070はもう入手できないのか、とのお問合せ、あります。ご存知の方も

多いかと思いますが、4070は某放送局様の要望で、その仕様を満たすため

製作したモデルですが、実は・・・音質的には007や009がお勧めです。

平面型振動板の場合は双方向に等しく音が出ることが特性かつ個性なので

一方のみをハウジングに入れると、その反射を消すための吸音処置とか、

どうしても音を押さえる方向になるので、音質的には不利になりますね。

某放送局様との契約が終わり、在庫がなくなったところで完了、としました。

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4070 (2001)

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4070 (2001)

Q: エレクトロスタティック型に、改良・音質向上の余地はありますか?

A: もちろんあります、当社ではこれまでも数々の改良・改善を行い、

例えば現在振動膜の厚みは約1-2ミクロンまで来ています(SR-009)

また、そのための研究や試験などは随時行っております。今後の

新製品にもぜひご期待下さい、そうホイホイ出せませんが・・・(苦笑)

また既存機種の改良・性能向上も、引き続き行っていきます。

過去あったマーク2、マーク3モデルという形もあるかもしれません。

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SR- X /MK-3 (1975)

Q: スタックスさんは、これからもずっと静電型をやる!ということですね

A: もちろんです!以前のようにスピーカーとかには行きませんが(笑)

これからもイヤースピーカーで頑張っていきたいと思います。

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SR-5 (1975)

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SR-5 (1975)

Q: スタックスさんといえば、かなり昔のモデルでも修理対応してくれる

杓子定規じゃない、既存ユーザーさんを大切にするメーカーさんという

評価を得ていますが、この点も今後も継続されるご予定ですか?

A: はい、先程も倉庫で補修パーツストックをご覧頂きましたが

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ストックパーツは法定分以上に確保しています。さすがに70年代の

モデルとか、あるいはハウジング部品などはもう金型すらないので

もう修理不能なものがありますが、他のパーツで流用できる部分は

修理対応いたしますので、まずはどんなに古くてもお問合せ下さい。

Q: ヘッドフォン祭などでヴィンテージヘッドフォンを持ち寄るユーザー

グループが人気ですが、いつかスタックスオンリーの製品自慢大会

なんてできたら面白いですね!スタックスさんにもない旧製品が

出てきたりしそうですよ。

A: 面白いですね、スピーカーなど出てきたらどうしましょう(笑)

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SR-3 (1968)

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SR-3 (1968)

Q: 最後に、さすがに再来年の創立80周年まで何もないの?という

疑問を持たれる読者様もいるかと思いますので、ズバリ聞きます

ノーコメントならそれで結構ですが、来年の新製品のご予定は?

A: これはもう公開して頂いても良いでしょう、来年発売予定で

ヘッドホンアンプで現行機の上位モデルとなる

現時点でのスタックスのフラッグシップ機を、

現在開発中です。

お値段はまだ全く決まっていませんが、上位モデルという事で。

スタックスのアンプは全てアナログオンリーで、DAコンバータの

搭載はありませんが、計画中モデルも同様の構成です。

夏には発売開始にこぎつけられれば・・・というスケジュールで

進行していますが、これもまた「予定」ですね。

試作機の参考出品が、春に間に合えばよいのですが・・・

時期はともかく、プロジェクトは進行中ですので、

ご期待下さい!

新製品、楽しみに待ちましょう!

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