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【試聴レビュー】国内イヤホンファン待望の正式リリース!SONY IER-Z1Rは実際なにがスゴイのか?!

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昨日、正式リリースがあり2019年3月23日(土)の発売開始が決まった(昨日の記事はこちら)Signature seriesに位置づけられるソニーのフラッグシップイヤホン、

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えっ!!??これは、IER-Z1R実機・・・だと!?
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今回はソニー様のご厚意により、昨日正式発表されたばかりのこちら、IER-Z1Rの試聴レビューを早速お届け致します!

“Z1R”といえば、まず思い出されるのが2016年10月発売の”Signature Series”ヘッドホン・MDR-Z1R

MDR-Z1R

発売から2年半ほど経ちますが今なおソニーのフラグシップ機として、当店でも人気のヘッドホンです。そしてちょっと型番は異なりますが、こちらもSignature Seriesとしてこれもまた人気かつ定番のウォークマン・NW-WM1ANW-WM1Z

NW-WM1ANW-WM1Z

さらに「90万円のポータブルプレイヤー」として話題になった、狂気?すら感じる超ド級ハイレゾプレーヤー、DMP-Z1。いずれもフジヤエービック店頭でデモ展示中、ご試聴頂けます。

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これらはソニーのオーディオ製品の中でも最高峰を意味するSignature Series(シグネチャーシリーズ)と定義されている製品です。ソニー自ら「良い音のためならコスト度外視で作り上げる」と豪語する、このシリーズの一員として今回イヤホンのフラッグシップモデル・IER-Z1Rが新たに加わりました。昨年、海外で発表された時点で既にその外見から「これはスゴイ」と噂になりましたが、はたしてその実力はいかに?!

それでは実機を見て、聴いていきましょう。

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パッケージ構成としては先(2018年10月)に発売となったIER-M9 / IER-M7とほぼ同一で、
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本体、着脱式ケーブル(3.5mmアンバランスと4.4mmバランスの2本)、2種類のイヤーピース(トリプルコンフォート6サイズ、ハイブリッド7サイズ)、シリコン製イヤホンホルダー、まるでジュエリーケースのようなキャリングケースなど。
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まず目を奪われるのは、この特徴的な外観のハウジング。シルバーアクセサリーのような
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ジルコニウム合金製のハウジングにはいわゆるフェースプレート部に、高級腕時計の
内部部品にも用いられるウロコ状の模様(ペルラージュ加工)が刻まれています。光の当たる角度によって、このような美しい表情を見せます。

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それでは、シルコニウム合金製の本体をチェックしてみましょう。ジルコニウム(原子記号Zr)は、チタン族の金属なのでチタンの特性と同様に酸やアルカリに対して強く、チタンよりも強靭な酸化被膜を作るため変色などを起こしにくい金属です。また堅牢でありながら人体にもなじみやすく金属アレルギーを起こしにくいので、指輪などの装身具アクセサリーにも使われます。
本体、このメタル感がたまらないですね!そしてしっかりと”JAPAN”の刻印がなされているところに、ソニーエンジニアさんの魂を感じます。

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手に取るとけっこうズッシリ感のあるジルコニウム合金製ハウジングですが、実際に耳に着けてみると重量バランスがうまくとられているようで、ほぼ気になりません。

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ソニーのイヤホンは、本体もケーブルもL/Rの区別がとても分かりやすく表示されていますが、このIER-Z1Rもその例に漏れずデザイン上は全部合金!にしたほうが格好良いのかもしれませんが、あえてL/R表示を目立たせてストレスなく使えるようにすることを優先しています。

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ハウジングの厚みを感じるのがこちらの比較画像。隣のIER-M9もイヤホンの中では若干大柄な部類ですが、そのさらに1.5倍はあります!なぜこの厚みが必要なのかは後述。
ただし、先述の通り装着感は非常に良く、この大きさにもかかわらず耳から出っ張るようなこともあまりなくきちんとフィットする点も、さすがソニーと言えるでしょう。

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付属ケーブルは銀コートOFC線をシルク編組外装したもので、例えばIER-M9のケーブルと比べると2周りほど太いものの、柔らかく取り回しの不安もナシ。3.5mm3極アンバランスと4.4mm5極バランスの2種類が付属します、いずれも長さは約1.2m。これもL/Rが一目瞭然のデザイン。本体とケーブルのL/Rを間違えて着けてしまう事ってありますが、IER-Z1Rはその点まで対策されていますね。

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端子は従来のソニーIERシリーズイヤホンと同様の形状で、遊びでIER-M9に装着してみましたが問題なく使えます。

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イヤーピースはこれもソニー製イヤホンではおなじみのトリプルコンフォートタイプ(写真上)6サイズと、今回は軸の色もすべて乳白色のハイブリッドタイプ(写真下)7サイズが付属。おそらく本体色のシルバーとのカラーマッチングを考慮したのだと思われます。ハイブリッドタイプの方はカサの内側に”刻み”が入っています。

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IER-Z1Rはダイナミック×2とバランスド・アーマチュア(BA)×1のハイブリッド構成。 単にドライバ数だけで比較するとIER-M7(BA4ドライバ)/M9(BA5ドライバ)より少なく、あれフラグシップなのに…?と思いがちですが、そのドライバ構成の仕方がまた驚き。
2つあるダイナミックドライバは5mm径と12mm径の2サイズ。
最近ではダイナミック+BAのハイブリッド構成は珍しくもありませんが、多くの場合その役割分担としては

ダイナミック・・・中低域担当
BA・・・高域担当

という感じに分けられています。振動版面積が小さいBAドライバよりも、大型なダイナミックドライバの方がより多くの空気を振動させることができるため、必然的にこういった構成となるわけですね。
が、このIER-Z1Rはひとあじ違った!

ダイナミック(5mm径)・・・超高域担当
BA・・・高域担当
ダイナミック(12mm径)・・・中低域担当

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と、ダイナミックドライバに超高域を担当させることで、人間の可聴域をはるかに超えた100kHzの再生を可能にしています!(周波数特性は3-100,000Hz)
正直にいってしまうとここまでの高域が再生可能なプレイヤーもないのですが(DMP-Z1でも40kHzまで)、それでもこの再生性能を実現させてしまうあたりにソニーの威信をかけたSignature Series、そしてこのIER-Z1Rに対する本気度の高さがうかがえます。

さて、IER-Z1Rの「厚さの理由」について。
その理由のひとつは先にも触れました、ダイナミック×2というドライバ構成。空気の振動が重要な要素となるダイナミックドライバには、それなりの容積と奥行きが必要となるためです。
さらにもうひとつ、特に12mmドライバの背面に設けられた空気圧調節用の音響導管を設置した「サウンドスペースコントロール」を実現するために、この厚さが必要だった、とのことです。

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実はこのサウンドスペースコントロール、仕組みとしては名機XBA-Z5で採用されている「ビートレスポンスコントロール」の進化形。この仕組みにより振動板背面の通気をコントロールすることにより、低域のキレが改善される効果があるのだとか。

それではいよいよ、実際の音をチェック!

プレイヤーには発売後おそらく一番多い組み合わせとなると思われる、(下のソニー公式イメージでも、その組み合わせです)NW-WM1Zを使ってみました(WM1Zの出力設定はアンバランス・バランスとも「ハイゲイン」に設定)。IER-Z1R_14

試聴開始!最初は3.5mmアンバランスケーブルで聴いてみます。
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まず気が付くのは中高域の滑らかさ。特に女性ボーカルなどで確認すると、わかりやすいようです。歌い出しはすーっと声が聴こえてくる感じ、終わりはすっと消えていく感じが印象的。
低域はあまり量感で押し出す感じではなく、芯のある低音をピンポイントに鳴らすことで、しっかり存在感を示しています。とはいえハイ上がりではなく、音域は広くても上手く中高域と低域のバランスを取っています。
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そこに広めの音場と定位感の良さが加わり、それぞれの音が決して強くはないものの、さりげなく浮かび上がるかのように配置されているかのようなナチュラルさ。
超高域ダイナミック・高域BA・低域ダイナミックという変化球的に見える構成も、それぞれの音のつながりに不自然さを感じさせず、非常にまとまりの良いサウンドに仕上がっているところはさすがSignature Seriesを名乗るモデルですね。

続いて4.4mmバランスケーブルに換装して試聴。
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3.5mmアンバランスでも音場の広さは感じましたが、4.4mmバランスだと音場がさらにひとまわり広がる感じですね。
低域の量感は若干増え、重さが加わる印象ですが全体の音のトーンを崩すことなく、持っているまとまりの良さはそのままに、耳に心地よい音を鳴らしてくれます。
このクラスのイヤホンを使う方であればプレイヤーもバランス端子のあるものを愛用している方が多いかと思いますが、せっかくケーブルも同梱されていることですし、これは試してみないともったいないですよ。その上で、好みの曲やアーティスト、ジャンルが好ましく聴こえる接続にして頂くのが良いと思います。
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試聴してみて、では「このIER-Z1Rはいったいなにがスゴイのか」を改めて考えてみると、アンバランス・バランスどちらの接続でもまず感じた

”ハイレベルなナチュラルさ”が一番のストロングポイントなのではないでしょうか。
一聴しての派手な押し出しも、頭ごと揺さぶられるような低音もありませんが、聴いていてしばらく経ってみると「あれ?ここでこんな音が鳴ってたっけ?」というような気づきがある。しかもそれがホラここですよ、というような押しつけでなく、ふと気がつく感じ。
このIER-Z1Rイヤホンを聴く時には、まず本当に好きな曲を最初に再生してみて、構えずゆったりと聴いてみて下さい。きっと、このナチュラルさに気づき、新しい驚きが感じられると思います。
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そんなIER-Z1Rの発売は2019年3月23日(土)予定!ご予約受付も昨日から開始していますが、どうやら初回入荷数もそれほど多くはなさそうなので、初回出荷分の確実な入手のためにはぜひ早期のご予約を!
もちろんフジヤエービックでは、IER-Z1Rの店頭試聴用デモ機もできる限り早めにご用意するべく動いていますので、展示開始の際には改めて当ブログなどでお知らせ致します、皆様ぜひご試聴下さいね!

SONY IER-Z1R フジヤ価格 215,870円 (3/23発売)
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